コロナウイルスワクチンについて:旅行とワクチンの関係性

コロナウイルスワクチンについて:旅行とワクチンの関係性

2020年3月以降、コロナウイルスの影響は世界中で続いています。この数ヶ月で、コロナウイルスのワクチンについての進展もあり、少しずつ通常の日常生活に戻ることができる明るい希望が見えてきました。今後、ワクチンが普及し、コロナウイルスの影響が減少したら、旅行はどのように行われるのでしょうか。この問題の解決に関連すると考えられている「ワクチン接種パスポート」の準備が開始しています。この記事では、予防接種プロセス中に旅行がどのように行われるか、パスポートの将来など旅行とワクチンに関する情報を共有します。

旅行をもっと安全にするためにデジタルパスポートの準備が加速

過去数か月にわたって、国際航空運送協会(IATA)は、国境を安全に再開する方法を考えていることをマスコミと共有しました。これに続き、安全に旅行する道を開くと言われる「デジタルパスポート」が世界のマスコミで議論され始めました。

例えば、英国は、2021年1月18日の時点で「英国に入国する全ての旅行者は、陰性のPCR結果を提出しなければならない」と発表しました。英国のマスコミでも「今後入国する人には、COVID19の予防接種を受けたことを証明するために特別パスポートや電子ワクチン証明書が必要になる可能性がある」と話題になっています。

そして、2020年11月にオーストラリアの航空会社カンタス航空のCEOも「このような対策が将来の旅行の前提条件になると予想しており、その場合は航空会社も予防接種を受けた乗客のみを受け入れる」と述べました。

PCエージェンシーの旅行専門家であるポールチャールズは、「IATA(国際航空運送協会)は、乗客が予防接種を受けていることを証明しなければならないという考えを支持し始めている。しかし、短距離便の場合はあまりいいアイデアではない。オーストラリアのような島国がなぜこういう対策を望んでいるかは理解できるが、ヨーロッパ諸国のような目的地では、極めて難しいであろう」と述べています。

 

一部の国では「ワクチン接種パスポート(デジタルパスポート)」の案は好評

世界中で、旅行に予防接種が義務付けられるかどうかという疑問があります。ギリシャのキリアコス・ミツタキス首相は「欧州連合共通で調整されるワクチン接種パスポートを構成するべきである」と述べ、共通の提案をすることの重要性を強調しました。

ハンガリーでも「観光客が入国のために予防接種の証拠として適格な資料の提示が義務付けられる可能性」が話題になりました。政府は「国民へコロナウイルス対策をきちんととっているという証拠を提供する必要性は世界中で高まっている」と述べました。

トルコの新聞社Sözcüの記者Gulen氏によると「トルコはEUからリスクエリアとして見られており、現在まで約9か月間ビザ取得は停止されている状況である。特に観光ビザは予防接種を受けた人のみが開始されると予測される。ドイツのパスポートまた在留カードで入国する場合も検査結果ではなくワクチン証明が必要になる」と考えられます。

つまり、「EU内でも制限があるため、もちろんその他の国にもある」ということです。そしてトルコから観光客としてEUに行きたい場合、ビザを取得する前提条件としてはワクチン接種であると予想されています。

エルドアン大統領は、ギリシャからのEU諸国内のワクチン接種パスポート案について、「トルコでも同じような対策を検討している」と述べました。

航空会社はワクチン接種確認方法について準備を始めました

「航空会社がデジタルパスポートまたはワクチン接種パスポートのために準備をしているか」も注目を集めている話題の一つです。一部の航空会社は、独自のワクチン確認システムを開発準備を進めていることが知られています。例えば、ユナイテッド航空、ヴァージンアトランティック航空、スイスインターナショナルエアラインズ、ジェットブルー航空は「今年からお客様にデジタルヘルスパスポートシステムの提供を開始する」と発表しました。ブリティッシュ・エアウェイズの声明によると同社も今年前半にリリースされる予定であり、独自のヘルスパスを準備中です。

2020年11月、アイルランドの航空会社ライアンエアーのCEOであるマイケル・オレアリー氏は、BBCのTodayプログラムにて次のように述べています。「来年は、アイルランドと英国、または英国とスペイン、ポルトガル、ギリシャとの短距離便で旅行するのにワクチン接種の必要はない。」

オーストラリアの航空会社カンタス航空のCEOであるアラン・ジョイス氏も次のように述べています。「飛行機に乗るために予防接種が義務付けられると予測する。そして、乗客に目的地によってはデジタルヘルスパスポートが必須とされる場合も考えられる。」

実際、多くの航空会社は、CommonPass、ICC AOKpass、VeriFLYなどのモバイルヘルスアプリを含む、乗客・航空会社ともに安心して使用できる方法で健康データを提示する様々なテクノロジーを実験しています。

 

しかし、ワクチン接種パスポートについて不安もあります

誰もが海外旅行でワクチン接種パスポートを義務化すべきだという考えに同意しているわけではありません。世界旅行ツーリズム協議会のグロリア・ゲバラ会長は次のように述べています。「仕事や旅行目的の移動のために予防接種を求めるべきではない。 カンタス氏のアイデアに強く反対する。 旅行前に予防接種のルールは差別につながる」

非営利の研究機関であるエイダ・ラブレス研究所による2020年の報告書も、ゲバラと同じ方向で、彼は、ワクチン接種パスポートは「社会的結束に対して非常に高いリスクをもたらし、差別と排除を生み出す可能性がある」と述べています。

PCエージェンシーの旅行アドバイザリーのゼネラルマネージャーであるポールチャールズは、ワクチン接種パスポートに関しては次のように述べています。「政府には、国民の健康を守るだけでなく、世界を経済的に動かす義務もある。予防接種は、最初の段階で少ない人数のグループにのみ提供される。特権のある少数の人々だけが得るワクチンを条件に海外旅行を制限するのはあり得ない。」

世界保健機関(WHO)の緊急委員会は、Covid-19の発生による「世界的な緊急事態の継続」と「海外旅行にワクチン接種パスポート要件を課されない」ことを推奨しました。WHOのテドロス事務局長は、ジュネーブにある組織の本部でビデオ会議を使用して記者会見を開催しました。テドロス氏は、Covid-19ワクチンの世界的な連帯を呼びかけ、「多くの医療従事者は疲れ果て、. 医療現場は今や危機的状況にあります。一部の国では、酸素資源が危険なほど少なくなっていることがわかる」と述べました。

クルーズにも予防接種の証明パスポートは必要でしょうか?

クルーズ会社のセレブリティとロイヤルカリビアンの幹部は、「お客様が健康的に旅行できる条件を満たしていることを確認する必要がある」と述べています。現在は、クルーズ旅行に予防接種の義務は課されていませんが、今後義務付けられる可能性があると予測されます。

 

観光業に朗報:予防接種スタート後の予約数の増加

ワクチンに関する朗報が続く中、旅行業では2021年の検索と予約も増加しており、特にモルディブでの長期休暇や地中海のビーチでの休暇が人気になる動きがあります。世界中の個人旅行を専門としているレッドサバンナ社のジョージ・モーガン・グレンビル氏は、11月に「ワクチンが始まることと検疫が5日間に短縮されるというニュースにより、予約数が大幅に増加した。 Webトラフィックは現在Covid以前のレベルを超えており、生活が正常に戻る寸前であるという明確な感覚がある。 12月の出発だけでなく、2021年全体の予約も始まった」と述べました。

 

中国のワクチンを接種したトルコ国民はEUに旅行できるのでしょうか?

中国の会社Sinovacによって開発されたCoronaVacワクチンは、まだインドネシア、トルコ、ブラジルなどのいくつかの国を除いて承認を受けていません。

euronewsトルコのニュースによると、欧州委員会のダナ・スピナント氏は、欧州連合によって承認されていない中国のワクチンを接種するトルコ国民の旅行やビザ手続きに関して、「認可されていないワクチンの状況について、EU内でまだ包括的な議論が行われていない。どのワクチンを受け取るかは各国が決定する。EUと同じワクチンを使用する必要はない。ワクチンパスポートの提案自体も、この時点でまだ明確ではない。」と述べました。

この問題は世界保健機関(WHO)でもEU内でも議題になっていると示したスピナント氏は、世界の国々によるワクチンの相互承認の問題が引き続き議論されていると述べました。

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